
ユーロ上昇でドル円は?次回FOMCでバランスシート縮小はある?
ECBの政策決定発表で、欧州の金利と為替が反応しましたが、アメリカ株への直接的影響は限定的だったようです。
アメリカの金融政策は、9月にバランスシート縮小開始を発表し、次の利上げは12月というのがコンセンサスになっていますが、一部では来週のFOMCでバランスシート縮小発表や縮小の用意を示唆する可能性もあるとの見方をする声もあります。
ユーロ上昇でドル円はどうなる?
ドラギ総裁は、テーパリングのシナリオはまだ議論されていないと発言したものの、量的緩和策の変更については秋に協議すると発言したことからユーロが上昇しました。
また、昨日の日銀政策決定会合では、改めて日銀のハト派姿勢を確認することができました。
これらの流れを受けて、引き続き米欧と日本の金融政策の違いを要因として円安トレンドの継続となり、ドル円及びクロス円に関しても下値をサポートすると見られています。
一方では、米国の低インフレをテーマとした、ドル安トレンドが、ドル円の上値を抑える可能性があります。
FOMCでバランスシート縮小発表は?
一部のマーケット関係者の間では、来週のFOMCでバランスシート縮小発表との見方もあります。
しかし、イエレン議長は先週の議会でも発言されていたとおり「縮小をめぐり市場を動揺させてくない」と考えていますので、来週の発表ではない可能性が高いと見られています。
また、イエレン議長はインフレを注視していることから、声明文でタカ派的なサプライズはないと見られています。
この場合だと、米国の金利は低下、米国株は金利の低下を好感して引き続き堅調に推移するという流れになると思います。
その際のドル円は、リスクオンの地合いから再び111円台がサポートされるでしょう。
7月 フィラデルフィア連銀製造業景気指数(前月比)
新規受注 2.1 (↓23.8)
出 荷 12.2(↓16.3)
雇用者数 10.9(↓ 5.2)
販売価格 9.0 (↓11.6)
フィラデルフィア連銀が発表した7月の製造業景気指数は19.5でした。
この数字は、前の月から8.1ポイント低下し去年11月以来の低水準となりました。
市場予想も下回り、新規受注をはじめすべての項目で下回りました。
しかし、6か月先の見通しに関しては、39.6(5.6)と前回から上昇しました。
発表元からは、製造業の拡大のペースは緩やかになっていると分析しています。