
ドラギ総裁会見で欧州金利反発!!為替反応しユーロ急伸
ECBヨーロッパ中銀は政策維持を決定
ECBヨーロッパ中央銀行は定例理事会を開き、金融政策の維持を決定しました。
ドラギ総裁は、量的暖和の縮小の議論について、時期は具体的に定めないとしました。
その一方で、秋に行うとのメッセージもあり、次回の9月か10月の理事会から議論を開始するという見方をされています。
また、賃金やインフレ率の伸びはまだ弱いとの見解で、緩和の縮小を急ぐことで景気が腰折れする事態は避けたいと言及しています。
このことから、緩和はゆるやかなペースになると見られています。
欧州の金利と為替が反応
今回、ECB理事会は政策スタンスを維持したのですが、市場の反応はどうだったのでしょうか?
まず、発表された声明の中で、景気見通しが悪化すれば量的緩和の規模と期間を拡大するとの文言が残されたことで、一時ヨーロッパの金利は低下しました。
ところが、ドラギ総裁が会見の中で経済情勢の強さに言及をはじめると、金利が反発しユーロが急伸しました。
声明文と会見の内容では印象が違ったかんじになっていました。
6月27日の講演が非常に強気に受け取られていましたので、それを修正しようとする意図があったのではないかと分析されています。
結果として、景気が強いということを繰り返し言ってましたし、秋には正常化の議論をするとも言っていますので、やはり正常化には行くのだなという流れだと受け止められます。
ユーロ高にはなってほしくないという思いが強く、先にユーロの金利が上がったりすることはマズイと思っているが、そこのあたりにうわべの下からのぞいている本音や本心が見えてきそうです。
マーケットの方も、株、債権、為替とそれぞれ受け止め方が変わってきているとも言えます。
昨日は為替の影響に対して株式が少しさげた形になりましたが、どちらかというと今は需給で動いている印象が強いです。
為替は特にECB会見の前に乱高下をしましたので、その影響が出ていると思います。